COCOLA教えて妊活プラスのページ

cocola11月号プラス

cocola11月号はこちらをクリック

 今回は、女性のホルモンサイクルについての解説です。
排卵を起こすためにはまず、脳の中枢である視床下部から脳の垂れ下がったホルモンの宝庫の下垂体へ神経を通じて指令が出ます。この指令を受けて下垂体から、卵巣の卵胞(卵子の入った袋)へFSH(卵胞刺激ホルモン)が働いて卵胞が育ち、卵胞ホルモンという女性歩ホルモンの血中濃度が高くなり、これが脳の下垂体を刺激して、排卵させるホルモン(黄体形成ホルモン、LH)を分泌させて、卵胞をつぶして排卵させます。これをフィードバックと言います。しかしながら、LHが出たからと言って必ずしも排卵するわけではありません。受け取る卵胞の状態が悪いと排卵しません。

 

2018年10月26日

cocola10月号プラス

cocola10月号はこちらをクリック

 
今回は、卵子の染色体の受精のための分裂についてを解説します。
人間の細胞は、父方由来母方由来それぞれの染色体を1本ずつもらって2本一組の常染色体22組44本で成り立っています。ところが、卵子に関しては別で減数分裂を起こすために染色体は通常の2倍、2本一組の2倍の計4本の染色体から成り立っています。
排卵時に2本一組が細胞の外に外に放り出されます。これを第1極体といい、卵子には通常の2本一組の染色体が残っています。次は、精子(精子は1本の染色体で泳いでいます)が卵細胞に入る時に、卵子から1本の染色体が細胞の外に放出されます。これが第2極体です。以上の正常経過が下記の図1です。 

図1(「マーブルクレイフィッシュの謎」より引用)

 

異常な場合は、次のようになります。精子が入る時に第2極体が放出されない場合か、排卵時に染色体一組が放出されない(第1極体が放出されない)で第2極体が放出される場合です。この両者ともに、精子の1本の染色体を合わせると3本の染色体になってしまいます。遺伝情報量が多い1~10番までの染色体がこのような異常があると受精着床しても妊娠にはなりません。このように染色体の分離が悪くなるために卵子の染色体異常が起きてきて、年齢が39歳を過ぎると急激に上昇します。

図2(「マーブルクレイフィッシュの謎」より引用)

2018年09月25日

cocola6月号プラス

cocola6月号はこちらをクリック

今回の6月号で紹介したAMHについての論文紹介です。

 下記に当院のデータから集積し受精着床学会誌に採用された論文の一部を示します。
タイトルは、「一般不妊治療・生殖補助医療における抗ミュラー管ホルモン値1.77ng/ml未満の低卵巣反応症例の検討」です。
 趣旨は:一般不妊治療や生殖補助医療の症例において月経3日目の血中AMH1.77ng/ml未満を低反応卵巣群として、他の卵巣予備能の指標との関連や臨床データや治療成績を後方視的に検討することを目的とした内容です。
 結論は:AMH1.77ng/ml未満で低卵巣反応症例であることが示唆されたが、一般不妊治療でも継続妊娠可能なことが示唆されました。

  正常卵巣反応群
(AMH:4.62±0.31)
低卵巣反応群
(AMH:0.88±0.07)
p value
(有意差)
症例数 188 113  
体外受精・顕微授精 43(23.5%) 46(40.7%)  
人工授精 63(34.4%) 31(27.4%)  
タイミング法 77(42.1%) 36(31.9%)  
年齢 33.1±0.55 34.6±0.55 P<0.001(有)
卵胞刺激ホルモン
(ⅿIU/ml)
6.2±0.28 9.3±0.69 P<0.001(有)
卵胞ホルモン
(pg/ml)
 34.9±3.96 39.7±8.07
胞状卵胞数 15.4±0.94 7.8±0.47 P<0.001(有)
採卵数 6.2±0.64 2.8±0.32 P<0.001(有)
成熟卵数 5.2±0.57 2.0±0.26 P<0.001(有)
受精卵数 3.5±0.40 1.2±0.19 P<0.001(有)
  AMH1.77ng/ml
以上(n=183)
AMH1.77ng/ml未満(n=113) P value
(有意差)
妊娠率 40.9%(76/183) 23.7%(32/113) P<0.05(有)
妊娠例の治療内容内訳      
体外受精・
顕微授精
53.5%(23/43) 28.2%(13/46)
人工授精 39.7%(25/63) 29.0%(9/31)
タイミング法 36.4%(28/77) 27.8%(10/36)

 

 

2018年05月25日

cocola5月号プラス

cocola5月号はこちらをクリック

1. 今回の5月号で紹介した初診時から治療までの検査の自己負担金について

初診時から治療までに行う諸検査 健康保険の自己負担金
ホルモン検査3種類+1種類(月経時の卵巣機能を診る) 1,520円
初診時超音波検査 1,590円
子宮卵管造影検査 ※造影剤1本使用時 3,680円
精液検査 210円
子宮頸管粘液検査 350円
ヒューナーテスト  (性交後検査 180円
初診時から治療までに行う諸検査 健康・国民保険の自己負担金
月経時の卵巣機能を診るホルモン検査3種類+1種類 1,520円
初診時超音波検査 1,590円
子宮卵管造影検査(造影剤1本使用時) 3,680円
精液検査   210円
子宮頸菅粘液検査   350円
ヒューナーテスト(性交後検査)   180円

2. 不妊治療開始からの治療内容についてと妊娠の割合です。
一般的に不妊治療は、通常自然周期でのタイミング法、次に①クロミッドとHMGなどの注射の卵胞刺激剤を併用したタイミング法、②HMG単独の卵胞刺激を併用したタイミング法、③次に人工授精などの順でステップアップして治療を行っていきます。この段階までを一般不妊治療といい、胚の操作を行う体外受精などの高度生殖医療と区別されています。また、不妊治療による妊娠例の8割が、一般不妊治療で妊娠します。

平成29年12月に新潟市で行われた研究会での発表内容から、当院の治療成績をご紹介します。
当院では一般不妊治療で妊娠した方の割合は、1割くらいが自然周期のタイミング法、4~5割くらいがクロミッド+HMGかHMGなどの注射剤単独のタイミング法、2~3割が排卵誘発剤併用の人工授精で妊娠されています。これは、通常以前から言われている報告とほぼ一致します。クロミッドには必ず注射剤の併用を行い3~4回の注射剤を投与することが必要であります。また、この方法で妊娠しない場合は注射剤のみで行い、2~3個の排卵を行うようにします。ここまでで5~6割に方がタイミング法で妊娠します。これで妊娠しない方には人工授精をお勧めします。精子の少ないカップルには非常に良い方法です。顕微授精の適応になるくらい少ない精子の方でも人工授精で妊娠されています。また、精子が通常の方でも、人工授精で妊娠されることが期待できます。
ココラ4月号で紹介した妊娠高血圧症候群(以前の妊娠中毒症)のハイリスク因子についての項目です。

 

2018年04月24日

cocola4月号プラス

cocola4月号はこちらをクリック

ココラ4月号で紹介した妊娠高血圧症候群(以前の妊娠中毒症)のハイリスク因子についての項目です。

予測病名 オッズ比または双胎危険度
慢性高血圧 9倍
腎疾患 7.2(4.2~12.5)
多嚢胞性卵巣 5~6倍
糖尿病 5.6(2.7~11.4)
肥満 5.2(2.4~11.5)
母体が低出生体重児 5.2(1.2~21.5)
甲状腺機能亢進症(コントロール不良) 4.7(1.1~19.7)
初産 3.8(2.8~5.2)
母体が早産児 3.6(1.3~10.3)
膠原病 3~4倍
妊娠糖尿病 3倍
妊娠高血圧症候群の既往 2~5倍
収縮期血圧上昇(妊娠初期) 2.7(1.7~4.3)
片頭痛 2.4(1.4~4.2)
拡張期血圧上昇(妊娠初期) 1.7(1.3~2.2)

 

2018年03月23日

cocola3月号プラス

cocola3月号はこちらをクリック

ココラ3月号で紹介した精祖細胞についての説明です。 下記の写真(Newton 別冊「細胞と生命」より)が精巣の電子顕微鏡による写真です。 精巣管で精子は造られます。精巣管の外側に精祖細胞があり、精子をつくり精巣管の中央に移動し、 精巣上体に運ばれ蓄積されます。このようにミクロの世界の生き物を造る細胞が、外部からの薬や サプリメントの効果があるとは考えにくいと思います。精巣にあるライディッヒ細胞は男子ホルモンを産生します。

精巣の電子顕微鏡写真

(出典 Newton 別冊「細胞と生命」より)

2018年02月27日

cocola2月号プラス

cocola2月号はこちらをクリック

ココラ2月号で紹介した基礎体温についての説明です。
1)基礎体温が落ちた日が排卵日?
基礎体温が落ちた日に排卵する可能性は20%程度です。
もともと基礎体温が落ちるという科学的根拠は、全くありません。
米国の研究データによると、排卵する日は基礎体温上 ①低温相の最後の日に1/3、
②高温相になりかける途中に1/3、③高温相の一日目に1/3の割合ということです。
よって基礎体温では、概ねこの日からこの日の間と言えますが、排卵日を特定できません。
ではいつ妊娠しやすいか?
低温相最後の日から高温相一日目の日まで毎日タイミングを取った カップルの妊娠率が一番良いという実験データがあります。ぜひ参考にしてみてください。
2)排卵していつまでに高温相になればよいか?
排卵して卵胞が破裂すると、その排卵後の卵胞は赤体になり、その後96時間までには黄体になります。よって排卵した翌日から数えると3日目までには高温相になるわけです。
3)高温相で時々、体温が落ちるときがあるのは?
これについては、科学的データはありません。全く不明です。
4)基礎体温で一番需要なのは?
36.7℃以上の日が、12~14日間続くことが一番重要です。

基礎体温二相性イメージ図
2018年01月25日

cocola1月号プラス

cocola1月号はこちらをクリック

ココラ1月号で紹介した一般不妊治療についてです。
2017年12月に開催された新潟生殖医療研究会で当院における一般不妊治療の妊娠成績から妊娠に有意な治療項目を発表しました。
不妊治療は
①通常自然周期でのタイミング法、
次に②クロミッドとHMG単独の卵胞刺激剤を併用したタイミング法、
次に③HMG単独の卵胞刺激を併用したタイミング法、
次に④人工授精 など
の順でステップアップして治療を行っていきます。
ここまでの段階を一般不妊治療といい、胚の操作を行う体外受精などの高度生殖医療と区別されています。
また、不妊治療による妊娠例の8割が一般不妊治療で妊娠します。
高度生殖医療は不妊治療の最終段階であり有効的な治療法でありますが、 高額な治療であるため、一般不妊治療による妊娠率の向上を目指すことが患者さん有益と考えられます。
今回、一般不妊治療により妊娠した症例から、各治療周期の妊娠に有意な項目の有無を検討してみました。

対象症例は、2015年11月から2017年10月の期間、当院で一般不妊治療を行い妊娠した290例(妊娠数349)のうち、卵胞刺激を行った妊娠例232例(妊娠数291)を対象としました。
検討項目は②クロミッド併用タイミング法、③HMGのみのタイミング法、④人工授精の各治療周期における
(1)排卵数、
(2)HMG使用量、
(3)人工授精の実施時期、
について各々比較検討を行いました。

②クロミッド併用タイミング法では、排卵数で有意な差認められず、 HMG使用量が妊娠例で有意に多く認められております。クロミッド周期ではHMGの追加併用が必要と考えられました。

③HMGのみによるタイミング法における治療では、妊娠例で平均排卵数2.59と平均HMG使用量1,125単位(平均150単位 を7.5本使用)であり、非妊娠例と比較すると妊娠例で有意に多く認められております。この治療段階では、一定の卵胞刺激を必要とすることが考えられます。

④人工授精における治療では、妊娠例で平均排卵数 2.29であり、非妊娠例と比較すると妊娠例で有意に多く認められております。
HMGの使用量では差はなく、洗浄後総運動精子数も差は認められませんでした。
排卵前後の人工授精による治療では、排卵前に行った行った人工授精の妊娠率が29.9%、 排卵後の人工授精の妊娠率が58.1%で有意な差が認められました。

以上が、平成29年12月2日に新潟市で行われた研究会の発表内容です。
当院における一般不妊治療で妊娠した方の割合は、1割くらいが自然周期タイミング法、4~5割くらいがクロミッド+HMGかHMGなどの注射剤単独のタイミング法、2~3割くらいが排卵誘発剤併用の人工授精で妊娠されています。
これは、通常以前から言われている報告とほぼ一致します。そこで、今回の発表の目的は、妊娠のポイントを明確にするために行いました。
結論は、クロミッドには必ず注射剤の併用を行い150単位を3~4本を投与することが必要であります。
また、この方法で妊娠しない場合は注射剤のみで行い、2~3個排卵を行うようにします。
ここまでで5~6割の方がタイミング法で妊娠します。ここまでで妊娠しない方は人工授精をお勧めします。 精子の少ないカップルには非常に良い方法です。
顕微授精の適応になるくらい少ない精子の方でも人工授精で妊娠されています。
また、精子が通常の方でも、人工授精で妊娠されることが期待できます。
今回の発表から、人工授精の場合排卵後の方が排卵前より妊娠率が2倍良い結果でした。
排卵後にタイミング法で妊娠を試みても、残念ながら排卵して半日すると頸管粘液が出なくなり、 精子が子宮内に入れなくなり妊娠が難しくなります。この面からみても、人工授精が一般不妊治療で非常に良い方法です。
重要なことは、いづれの治療でも卵胞刺激の排卵誘発剤の注射剤は必ず必要であるということです。
クロミッドだけでは1個しか排卵しませんし、妊娠率は非常に悪いのです。

2017年12月28日

cocola12月号(2017)プラス

cocola12月号はこちらをクリック

ココラ12月号で紹介した体重減少性無月経についてです。
月経・排卵機序は、間脳(脳にあるホルモンの中枢)― 下垂体(脳の垂れ下がった部分・ホルモンの宝庫)― 卵巣系で成り立っています。
体重減少性無月経は、ダイエットなどで体重が15~18%程度減少すると
この系統に支障をきたし無月経になります。体重減少の後に必ず発生します。
無月経の程度は、体重減少の程度と相関し、体重減少が著しいほど卵巣機能は低下します。
対処法は、体重減少の前の体重に戻すか、標準体重の90%以上を目標に体重の回復を目指します。

2017年11月24日

cocola11月号(2017)プラス

cocola11月号はこちらをクリック

ココラ11月号で紹介した卵子の染色体異常率についてです。
下記の表では34歳までは、卵子の数的な染色体異常は10%以下です。
35~38歳では10~20%の染色体異常になります。
これが39歳・40歳になると30%、41歳で40%、42歳・43歳で50%、
44歳で70%、45歳以上で100%染色体の異常を示しております。
この卵子が受精卵になるとさらに染色体異常が30~40%上乗せになります。
計算上では43歳までの卵子が受精卵になっても90%の染色体異常の確率ですが、
残りの10%の確率で出産は可能になります。
実際、臨床上出産に至った例は最高齢で43歳11か月の方でした。
最近では47歳の方で妊娠8週まで継続されましたが流産となりました。
着床率を上げると言われている培養液を用いての妊娠でしたので、
一応培養液の成果はあったかと考えられます。
    

女性年齢と卵子異数性異常率
2017年10月27日

cocola10月号(2017)プラス

cocola10月号はこちらをクリック

ココラ10月号で紹介した胞状卵胞についてです。
月経時にエコーで卵胞が確認できます。それが胞状卵胞と言われるものです。
この中からその周期に排卵する卵胞が1つ選ばれて卵子が排卵します。
この胞状卵胞の数が卵巣機能の表れでもあります。
下記に過去に発表した論文に掲載した胞状卵胞の年齢毎の数値を示しました。
20歳代のみの卵胞の数は20個くらいです。
年齢が上昇すると胞状卵胞の数が減少します。卵巣機能の低下を表します。
                

年齢(症例数) FSH(mIU/ml) 胞状卵胞
~34(n=255) 5.8±0.2(a) 14.4±0.6(b)(c)
35,36(n=53) 6.5±0.4 11.9±1.1(d)
37,38(n=39) 6.4±0.4 11.7±1.0(b)
39~(n=43) 7.6±0.5(a) 9.1±0.7(c)(d)
年齢
(症例数)
FSH
(mIU/ml
卵胞
~34
(n=255)
5.8±0.2(a)
14.4±0.6
(b)(C)
35,36
(n=53)
6.5±0.4 11.9±1.1
(d)
37,38
(n=39)
6.4±0.4 11.7±1.0
(b)
39~
(n=43)
7.6±0.5(a) 9.1±0.7
(b)(C)

FSH:卵胞刺激ホルモンといい、脳から卵巣に働いて卵子の入った卵胞を刺激し育てるホルモンです。これが高い(10以上)と卵巣が機能低下を示すということになります。
(a):p<0.001 
(b):p<0.02 
(c):p<0.001 
(d):<0.05

FSH:卵胞刺激ホルモンといい、脳から卵巣に働いて卵子の入った卵胞を刺激し育てるホルモンです。これが高い(10以上)と卵巣が機能低下を示すということになります。(a):p<0.001 (b):p<0.02 (c):p<0.001  (d):<0.05

 

2017年09月22日

cocola9月号(2017)プラス

cocola9月号はこちらをクリック

ココラ9月号でご紹介した精子生存試験と精子が少ない症例における人工授精の妊娠の成績です。
①精子生存試験(サバイバルテスト)について
精子の受精能力を調べる検査です。射精した精液を洗浄して、なるべく運動している精子を回収し、これをスイムアップという処置をして100%動いている精子を集めます。
この2段階の処置をした精子を培養器に入れて24~36時間培養します。通常受精能力のある精子は、24時間培養しても80%以上は生存して運動しています。40%以下の生存率では受精能は乏し20%以下では受精はしないと考えられます。
    
②当院における精子減少症の人工授精治療成績
下記の表は、当院の精子が少ない症例の人工授精の治療成績を論文にして採用された中から抜粋したものです。今の人工授精は、射精した精液を洗浄し精子のみを抽出して、これを子宮の奥に入れます。この注入する精子のうち運動している精子の数が1000万以上は妊娠のために必要とされています。この数については、500万とか100万で良いという論文もあります。
 当院での精子が少ない症例の人工授精で妊娠した例の平均の運動精子数は645万で、妊娠していない例の476万より有意に多い数字です。ただ、これはあくまで平均であり、100万、10万でも妊娠した方も結構おられます。
 この表からもう一つ言えることは、妊娠した例では平均排卵数が3.1個、妊娠されない例の平均2.0個より有意に多い数を示しております。これは、妊娠のためには多くの排卵数が必要ということです。ちなみに、この排卵のための排卵刺激は全て注射剤による刺激です。内服薬は用いてはいません。                

乏精子症例の人工授精による妊娠例と非妊娠例の背景、臨床成績の比較

年齢(症例数) 妊娠例 非妊娠例 P value
症例数 42 107  
年齢 32.9±0.76 32.6±0.40 N.S
治療回数 3.9±0.42 3.1±0.21 N.S
総運動精子数(×10⁶) 6.45±0.64 4.76±0.44 p<0.05
LH(mIU/ml) 6.1±0.79 6.5±0.67 N.S
E₂ (pg/ml) 1,466±168.1 1,398±116.7 N.S
子宮内膜厚(mm) 10.2±0.31 11.6±1.00 N.S
Triple line sign 数(%) 37(88.1) 83(77.5) N.S
排卵数(個) 3.1±0.25 2.0±0.15 p<0.01

(受精着床学会誌 40巻No1より)

2017年08月25日

cocola8月号(2017)プラス

cocola8月号はこちらをクリック

ココラ8月号でご紹介した年齢別の妊娠率の紹介です。
一番見やすい体外受精の年齢別の妊娠率(生産分娩率と言い、出産まで行く妊娠率です)を下記の図に示しました。その妊娠率は年齢が上昇すると低下するという報告です。
例えば、34歳以下の方で15個採卵できると出産まで行く妊娠率は38%です。ちなみに自然妊娠では25%位です。同じ15個卵子が取れても、40歳以上であれば妊娠率は15%です。ただ、40歳以上の方では10個以上取れることはあまりありません。ちなみに15%の妊娠率では、34歳未満の方は2個卵子があれば出産は可能ということになります。
このように卵子の妊娠の可能性は、年齢により決まります。

体外受精の年齢別妊娠率

 

2017年07月21日

cocola7月号(2017)プラス

cocola7月号はこちらをクリック

ココラ7月号でご紹介した内容の論文紹介です。
現在移植する胚は、伝統的に形態的評価に基づいて胚を選択して胚移植を行っています。
今回は、培養器に備え付けられたタイムラプス(培養器)による有用な情報についての論文の紹介です。
論文内容:
タイムラプスにより胚の分裂経過を撮影し、そのデータを多項目に解析して着床率および妊娠率が有意に上昇すると報告されています。
演題:Improved implantation rates of day 3 embryo transfers with the use of an automated time-lapse-enabled test to aid in embryo selection
掲載雑誌:Fertility and Sterility 2016 Feb;105 (2):369-375
演題:Automatic time-lapse instrument is superior to single-point morphology observation for selecting viable embryos: retrospective study in oocyte donation.
掲載雑誌:Fertility and Sterility 2016 Nov;106 (6):1379-1385

当院では、上記の培養器を導入してタイムラプスによる受精卵診断を行う予定です。
今まではヨーロッパ各国で使用されていましたが、本年3月より日本で販売されるようになりました。
現在までのところ関東地方で二つの医療機関で導入されました。日本では当院が三番目の導入となる予定です。

タイムラプス 受精卵のコンピュータ診断

 

2017年06月23日