cocola4月号(2020)プラス

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 今月の説明文です。
Ⅰ)2019年の妊娠した方の治療内容毎の妊娠の割合です。概ね8割方は、一般不妊治療で妊娠されています。高額な体外受精の方は、2割強です。もう少しこの高額な治療の割合が下がるように頑張りたいと思います。

2019年妊娠例合計数

 各治療方法
212例
各妊娠例数 (全体の割合)
Ⅰ自然排卵+タイミング
34例 (34/212,16.0%)
Ⅱ誘発剤+タイミング
79例 (79/212,37.3%)
①誘発剤内服薬(クロミッド)+注射薬+タイミング
50例 (50/212,23.6%)
②注射薬 +タイミング
29例 (29/212,13.7%)
Ⅲ人工授精
50例 (50/212,23.6%)※1
Ⅳ生殖補助医療(体外受精・顕微授精・凍結胚芽移植)
49例 (49/212,23.1%)※2
※1 人工授精妊娠率 22.1% ※2 生殖補助医療妊娠率 50.5%   

Ⅱ)ここで、一般不妊治療の治療方法による妊娠した方のポイントを述べたいと思います。下記に簡単に表を示しました。これは2017年に新潟生殖医療研究会で発表した内容です。 ❶クロミフェン(商品クロミッド)と排卵誘発剤注射薬併用タイミング法に おける妊娠例と非妊娠例の比較検討
妊娠周期 非妊娠周期 有意差
対象周期 115 109
排卵数 2.14±0.0080 2.06±0.0098 なし
注射薬使用量(単位) 585.9±26.7 436.4±25.2 あり

 

この表からわかることは、クロミッドを内服した周期でも注射を多く追加したほうの妊娠率が有意に多いことがわかります。注射薬は、1本力価で150単位ですので、妊娠している方は概ね平均4回注射をしております。

❷排卵誘発剤注射薬併用タイミング法における妊娠例と非妊娠例の比較検討
妊娠周期 非妊娠周期 有意差
対象周期 29 26
排卵数 2.59±0.22 1.77±0.16 あり
注射薬使用量(単位)
 hMG使用量(単位)
 リコビナント使用量(単位)
 
1,125±272.5
923.5±80.5
 
400±50.1
887.5±36.9
 
あり
なし

 

この治療方法は、内服薬主体のタイミング治療で妊娠しなかった方が試みる方法です。生理開始2~3日目から注射を開始します。妊娠している症例では、 有意に排卵数が多く、そのためには排卵誘発剤を多く使うことになることを示しています。タイミング法でも排卵数が多いほど、妊娠の確立が上昇するということになります。

❸排卵誘発剤注射薬併用人工授精における妊娠例と非妊娠例の比較検討
妊娠周期 非妊娠周期 有意差
対象周期 147 176
排卵数 2.29±0.11 1.96±0.1 あり
誘発剤使用量から見た比較
①注射薬使用量(単位)(内服薬併用あり)
①注射薬使用量(単位)(内服薬併用なし)
 
589.2±50.1
1,247.3±50.1
 
558.2±72.7
1257.5±92.9
 
なし
なし
人工授精の実施時期による比較
排卵後に行った人工授精の割合
 
70.1%
(147例中104例)
 
42.6%
(176例中101例)
 
あり

 

この治療からは、妊娠している症例では有意に排卵数が多く、人工授精を行う場合は排卵後のほうが妊娠率は良いということになります。

 

2020年3月27日