質問者
4月から体外受精が保険適用になるのは本当ですか?どこまでが保険適用なのですか。
回答者:医療法人社団 大島クリニック 院長 大島隆史
私の長年の願望であった体外受精の保険適用が実現しました。
その内容は、採卵・受精(体外受精、顕微授精)・胚培養・胚凍結・胚移植、そして卵子をたくさん取るための排卵誘発剤のすべて(乳がん治療薬のフェマーラも含む)、凍結胚移植に使用するホルモン剤です。
また、人為的卵活性化処理(カルシウム使用)、補助孵化(assisted hatching)なども、保険適用になりました。
一方で着床にかかわる検査、治療は保険適用とはなりませんでした。
この保険適用の基準は、日本生殖医学会のガイドラインに記載されているエビデンスの信頼性充分、やや充分を適用とし、不充分を適用外としたようです。
つまり今までの自由診療では、一定の研究成績を基に各医療機関独自で色々な治療を試みていたわけですが、保険適用化で生殖補助医療(体外受精、顕微授精など)における治療基準ができあがったと思います。
3割負担となったことによりタイミング法、人工授精後のステップアップとなる治療も受けやすくなったのではないでしょうか。