質問者
妊娠希望して半年ですが、妊娠しません。治療が必要なのでしょうか?
回答者:医療法人社団 大島クリニック 院長 大島隆史
いつ受診したらよいかを、不妊期間からみた妊孕性(妊娠しやすさ)で考えてみましょう。一般的に女性が自然妊娠する確率は、妊娠を希望して初回の1か月目は20~25%と最も高い数字を示し、半年で合計70%、1年間で合計90%になります。これらのデータを妊孕性で表した報告があります。不妊期間0か月の人の妊孕性の最高値を基準に比較すると、不妊期間6か月での妊孕性の最高値は3分の1に減少します。また、不妊期間13か月の人の妊孕性の最高値は、5分の1に減少します。グラフを見ると不妊期間が長くなるに従い妊孕性の最高値が低い方に移動し、妊孕性の低い対象者が増える方向にシフトしております。1年経過しても妊娠に至らない場合は妊孕性が低いということになります。なお、このデータの対象者は無排卵症、卵管障害、重度男性因子を除外した夫婦ですので、いずれにせよ1年過ぎても妊娠しない場合は夫婦ともに受診することをおすすめします。(参考文献の詳細はHPで)