質問者
菅首相が昨年の就任会見で不妊治療を保険適用にすると述べていましたが、現在不妊治療は、保険が効かないのでしょうか。
回答者:医療法人社団 大島クリニック 院長 大島隆史
菅首相の記者会見の言い方ですと不妊治療は皆保険が効かないように聞こえますね。マスコミ報道も一部の検査のみが保険適用があると書いています。実際は一般的な検査や治療に関してちゃんと保険が適用されますので安心してください。その内容について具体的に述べてみます。
初診で超音波での診察、卵巣機能を調べるためのホルモン検査、卵管の通過性を調べる子宮卵管造影検査、精子と子宮頸管粘液の適合性を診る検査ヒューナーテスト、男性の精液検査は保険適用です。また、治療面でも自然排卵周期でタイミングを合わせる方法を2~3周期行いますが保険適用です。自然周期で妊娠が成立しない場合は、排卵誘発剤を使用するタイミング法を行いますが、これもかかる費用はすべて保険適用です。ちなみに当院治療成績から検討すると、妊娠成立の内訳は自然周期のタイミング法で10~15%、排卵誘発剤を使用するタイミング法で40~45%となっています。つまり50%∼60%は保険適用内の治療で妊娠されています。 (詳細は、HPココラ妊活プラスで)。